アコースティックギターは楽器そのものから音が出るため、単体で楽しむことができる楽器です。いろいろな種類があるのでテクニックレベルや演奏したい曲の種類、練習環境によって、自分に合ったギターを選ぶことが大切です。
基本のアコースティックギター
アコースティックギターの定番とも言えるのが、フォークギターです。大きめのドレッドノートと、引き締まった形のフォークタイプがあり、これからアコギを始めたいという人はここからスタートするのがおすすめです。
写真は、アコースティックギターの老舗ブランド、マーティン社のスタンダードモデル「D-28」です。
ドレッドノートはパワーがあり、ロックアーティストはこちらを演奏している人が多いです。繊細な演奏もできるので、ポップス、ブルース、フォークソングなどいろいろな曲調を演奏することができます。
フォークタイプは一応の総称で、メーカーごとに名前が違います。小さく、本体のくびれが大きいので抱え込みやすくなっており、細やかな演奏がしやすくなっています。本体がえぐるような形にカットされているものもありますが、これは高い音が鳴るようにする仕組みです。
バンドマン向きはエレアコ
アコースティックギターでありながら、電気の力を借りることができるエレアコ(エレクトリック・アコースティックギター)という種類もあります。基本は普通のアコースティックギターと変わらず、そのまま弾けばアコギの音がします。
違うのはエレキギターのようにアンプにつなげることができるという点です。内臓されているマイクにケーブルをつなぐと、音をスピーカーから出すことができるのです。
ドラムやエレキ楽器にも負けない音量を出すことができるようになるので、エレアコはバンドを組んでアコースティックギターを引きたいという人におすすめです。またアンプを通すことで音の加工も容易にできるようになるので、サウンドクリエイトをしたい人にも愛用されています。
写真は、共鳴胴を持たないサイレントギター。ピックアップシステムを備えて自然なアコースティックギターサウンドが実現できるギターです。
サイレントギターは、ギター単体では通常のアコーステックギターの10分の1ほどの音量です。大きな音を出しにくいマンションや夜間でも練習したいといった人にピッタリなギターです。
サイレントギターはピックアップがあるので、いろいろなエフェクトをかけて好みの音を作ったり、アンプにつなげれば、バンド演奏なども楽しめます。
他にもあるアコギの種類
フォークギターは、金属でできた弦を使った楽器です。これに対してナイロン弦を使っているのがガットギターです。クラシックギター、ナイロンギターとも呼ばれており、ナイロンが発明されるまでは羊や豚の腸を伸ばして作った弦を使っていました。
弦の種類だけではなく、弦の巻き方や固定の仕方などにも違いがあります。ボディに金属製の共鳴板が取り付けてあるものを、ドブロギター(リゾネイターギター)といいます。
エレキギターが発明される前、音量を上げるために作り出された楽器です。狙ったほど大きな音を出すには至らなかったものの、独特の音色にファンを持つギターです。
弦を押した指を滑らせることで、音を途切れさせずに音程を変えるスライド奏法が奏でやすく、ハワイアンやブルースなどのスライド奏法が映える音楽を好む奏者に愛されています。